(ヒルギ科)
別名:アカバナヒルギ
学名:Bruguiera gymnorrhiza (L.) Lam.
分布:奄美大島,徳之島,沖縄島,久米島,南大東島,宮古島,石垣島,西表島,与那国島;台湾,中国南部,東南アジア,アフリカ,オーストラリア,太平洋諸島
マングローブを構成する代表的な常緑高木。樹高は10m前後になる。西表島ではマングローブ林のやや内陸寄りに生育することが多く、河口からしばらく内陸にはいるとオヒルギがマングローブ林を優占するようになる。ただし時折、マングローブ林の最前線や海岸線に生育していることもある。
葉は互生し、全縁で厚みがある。先端がややとがる。
赤い花が咲いているように見えるが、赤い部分は顎の部分になる。花にはメジロやスズメバチ類やハナバチ類が訪花する。
ヒルギ類は胎生種子という独特の方法で繁殖をする。形が種類によって異なり、よい識別点になる。オヒルギの胎生種子は長さ20cm前後、表面に稜があり少しざらつく。
根は地中に浅く張り、所々「くの字型」に曲がり、その部分が地表に出て呼吸根になっている。この形が膝に似ていることから「膝根」とも呼ばれる。
材が水に強いため、建築材として用いた。また、樹皮を染料として用いる。
2005/5/10 公開