分布/本州(関東以西),伊豆諸島,四国,九州,南西諸島 ;台湾,朝鮮半島,中国,フィリピン,インドシナ半島,ボルネオ,南アジア
生育環境/樹林内の斜面や崖地
生活型/常緑
暗い樹林内の斜面や崖地に生育する常緑の草本。大きな群落をつくることも多い。
葉は披針形の単葉で先は尖る。長さ10-30cm、革質の濃い緑色をしている。葉縁は少し波打つ全縁である。胞子嚢は細長く脈に沿ってつく。
葉縁がノコギリの歯のように切れ込むノコギリヘラシダ Deparia x tomitaroana (Masam.) R.Sano がある。ヘラシダとナチシケシダの自然雑種とされる。
全体 【2005/6/27 ピナイサーラ】
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群落 【2004/6/30 上原】
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葉身 【2014/7/18 ウタラ川】
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胞子嚢 【2014/7/18 ウタラ川】
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葉が単葉で外観が似ている種として西表島には以下のような種がある。
スジヒトツバ Cheiropleuria integrifolia (D.C.Eaton ex Hook.) M.Kato, Y.Yatabe, Sahashi et N.Murak.
栄養葉は脈が目立ち広卵形。先端が二股に分かれていることも多い。
ヤリノホクリハラン Leptochilus wrightii (Hook.) X.C.Zhang
葉は中央より基部に近いところが幅広く、槍の先の様な形となる。
ヒメタカノハウラボシ Selliguea yakushimensis (Makino) Fraser-Jenk.
渓流の出水すると水没する岩上に生育する。葉の長さは10cm程度。
ヌカボシクリハラン Neocheiropteris ningpoensis (Baker) Bosman
長い根茎で樹幹や岩上に這い上る。胞子嚢は丸く、葉裏に点在する。
ヒトツバ Pyrrosia lingua (Thunb.) Farw.
長い根茎で樹幹や岩上に這い上る。胞子嚢は葉裏の全面につき赤褐色にみえる。